学会賞歴代受賞者
日本計算機統計学会の学会賞(日本計算機統計学会賞,貢献賞,優秀賞,文献賞,ソフトウェア賞,奨励賞)を受賞された方々(または団体)です。
個人の方々の所属は受賞時のものです。
学生研究発表賞の受賞者はこちら
2023年度
日本計算機統計学会賞
- 鎌倉 稔成 氏 (中央大学)
鎌倉稔成氏は本学会の創立初期より,本学会の管理・運営に深く携われ,今日に至るまで評議員・理事・監事などの役職を歴任されている.2009年度から現在に至るまで評議員を,2013~2014年度には国際交流理事を,2015~2016年度には監事を務められ,本学会の普及・発展に著しい貢献をされてきた.また,2014年の第28回大会(中央大学)では実行委員長として大会の運営を取りまとめられている.これらの本学会への比類なき寄与を期待され,2016 年度にはフェローの称号を授与されている.研究面においても多くの業績を挙げられるとともに,学生の指導にも献身され,学会及び産業界に多くの優れた人材を送り出されている.また,近年では産学連携活動を通じて,計算機統計学を社会実装に繋げることに尽力されている.このように本学会及び計算機統計学の発展に著しく貢献されており,日本計算機統計学会賞を受賞するに値すると考えられる.
論文賞
- 酒折 文武 氏(中央大学)
酒折文武氏の和文誌「計算機統計学」34巻2号に掲載された原著論文「ゼロ変形交差一般化幾何分布と卓球の打球回数への応用」は,卓球におけるサーバーとレシーバーの返球率の違いを考慮し,かつ,ゼロ過剰・ゼロ過少を柔軟に表現しうるモデルとしてゼロ変形交差一般化幾何分布と二重ゼロ変形交差一般化幾何分布を新しく提案した優れた論文である.提案した2つのモデルは打球回数の分布としてあてはまりがよく,一定以上の近似精度があることをシミュレーションによって示している.また,提案した確率分布モデルは,男子卓球,テニスなど卓球以外の他のネットスポーツにも適用可能であるという応用の観点からも,非常に優れた研究と考えられ,論文賞の受賞に値するものと考えられる.
奨励賞
- 池谷 利治 氏 (テルモ株式会社)
池谷利治氏の和文誌「計算機統計学」36巻1号に掲載された原著論文 「2処置についての母平均の差を検出するための逐次型多重比較法の開発」は,2つの母平均の一致の帰無仮説を逐次的に検定する逐次型多重比較法を提案した論文であり,逐次的に検定をすることにより少ないデータ数で早い結論を得られる検定方法を実現している.また,本研究では各stepで母平均の差の和をもとにした統計量を用いているため,先行研究よりも検出力の高い検定方法を実現しており,幅広い問題に適用できる可能性があることから,計算機統計学の分野における貢献は大きいものと評価し,奨励賞の受賞に値するものと考えられる.
貢献賞
- 中村 永友 氏 (札幌学院大学)
中村永友氏は,2009年日本計算機統計学会第23回シンポジウムの実行委員長に引続き2023年第37回大会の実行委員長を務められ,日本計算機統計学会の発展に大きく貢献したと評価され,貢献賞の受賞に値するものと考えられる. - 伊藤 ゆり 氏 (大阪医科薬科大学)
伊藤ゆり氏は,日本計算機統計学会第37回シンポジウムの実行委員長を務められ,また,JSCSフォーラム2023および2024の企画・運営にも尽力されるなど,計算機統計学会の発展に大きく貢献したと評価され,貢献賞の受賞に値するものと考えられる.
2022年度
日本計算機統計学会賞
- 大石 雅彦 氏 (シミック株式会社)
大石雅彦氏は,1999 年の評議員就任から,本学会の管理・運営に深く携われ,今日に至るまで評議員・理事・監事などの役員を多数歴任されている.この間,2013~ 2016 年度には副会長,2017~ 2018 年度には会長を務められ,本学会の普及・発展に著しい貢献をされた.特に,会長在任時の 2017 年に日本計算機統計学会第 1 回若手セミナーを発案・実行され,若手研究者の育成にも尽力された.それ以降も当該セミナーは 6 回継続開催され,学会の定期セミナーとして根付いている.こうした多大な功績が認められ,2000 年度には学会賞(貢献賞)を受賞されるとともに 2019 年にはフェローの称号を授与されている.また,専門の生物統計学の領域では,製薬関連企業で,医薬品の臨床開発業務を 30 年間以上経験され,種々の生物統計学の方法論の研究の実施に加え,長らく部門の責任者として多数の生物統計家を育成,指導されている.このように大石氏は,本学会及び計算機統計学の発展に著しく貢献されており,日本計算機統計学会賞に受賞に値すると考えられる.
論文賞
- 清水 康希 氏 ・橋口 博樹 氏(東京理科大学)
清水康希氏の JJSD vol. 5 の issue 2 に掲載された原著論文「Numerical computation for the exact distribution of Roy’s largest root statistic under linear alternative」は,多変量分散分析における Roy 型統計量(特異と非特異のウィシャート行列の比の最大固有値)の正確分布を導出し数値計算例を示した優れた論文であり,また関係の 4 報の論文(JMVA(2021 年 5 月),RMTA2 編(2022 年1 月,10 月),SPL(2022 年 8 月))と併せ,特に、対立仮説を限定することで数値計算が比較的容易になることを示したことは、計算機統計学における分布計算の観点から非常に優れた研究と考えられ,論文賞の受賞に値するものと考えられる.
奨励賞
- 梶西 将司 氏 (中国学園大学)
梶西将司氏の和文誌「計算機統計学」35 巻 1 号に掲載された原著論文「エシェロンデンドログラムを用いた空間データの構造分析とその評価」は Echelon 解析におけるデンドログラムの構造を定量的に把握することのできるパターンと時間経過に伴い変化する空間データの構造を評価できるステージを定義し,その有用性している。また同誌33 巻 2 号にも総合報告論文「空間疫学におけるリスク評価とその可視化のためのソフトウェア」の筆頭著者、同誌 34 巻 2 号にもソフトウェア記事の第 2 著者として掲載され,若手研究者として優秀な成果を挙げていると評価し,奨励賞の受賞に値するものと考えられる. - 新村 亮介 氏 (大阪大学)
新村亮介氏の JJSD Vol.5 に掲載された原著論文「Converting ADMM to a proximal gradient for efficient sparse estimation」は「ADMM(Alternating Direction Method of Multiplier)で解くことのできる凸最適化問題が近接勾配法で解くことができる」という法則を見出した論文であり,掲載論文ではその根拠を主張するための定理を導出している.本論文の成果はスパース推定のみならず,幅広い問題に適用でき,計算機統計分野における貢献は大きいものと評価し,奨励賞の受賞に値するものと考えられる.
2021年度
日本計算機統計学会賞
- 栗原 考次 氏 (岡山大学)
栗原考次氏は本学会の創立初期より,本学会の管理・運営に深く携われ,今日に至るまで評議員・理事などの役員を歴任されている.2005~2010 年度には和文誌編集理事,2011~2014 年度には副会長,2015~2016 年度には会長を務められ,本学会の普及・発展に著しい貢献をされてきた.特に会長在任時には本学会30周年記念事業に取り組まれ,30 周年記念国際研究集会として2015 年度に沖縄科学技術大学院大学にて,2016 年度にシアトル中央図書館(米国)にて開催され,ほか会員数の増加へ精力的に活動された.こうした本学会への比類なき寄与を期待され,2017 年度にはフェローの称号を授与されている.また,研究面では,四半世紀に亘り主要なテーマとして取り組まれたエシェロン解析・空間集積性の研究報告を様々な統計関連の欧文・和文ジャーナル誌に掲載され,論文賞(2018年度),ソフトウェア賞 (A) 学術部門(2019年度)を受賞された.このように本学会及び計算機統計学の発展に著しく貢献されており,日本計算機統計学会賞を受賞するに値すると考えられる.
貢献賞
- 藤澤 正樹 氏 (あすか製薬株式会社)
藤澤正樹氏は日本計算機統計学会第35回大会の実行委員長として,同大会を準備し,新型コロナウィルス感染症の影響で2020年度の大会・シンポジウムがオンライン開催となり,2021 年度の他学会がまだオンライン開催となっている中で現地大分とオンラインのハイブリッドで開催し,成功させたことは,計算機統計学会の発展に大きく貢献したと評価され,貢献賞に十分に値すると考えられる.
奨励賞
- ⽵村 祐亮 氏 (岡⼭⼤学)
竹村祐亮氏は和文誌第34巻・第1号に論文「Echelon scan法による高リスクな空間クラスター検出法の提案」を掲載しており,奨励賞を受賞するに値することを確信し,推薦する.
竹村祐亮・石岡文生・栗原考次 (2021). Echelon scan法による高リスクな空間クラスター検出法の提案. 計算機統計学, 34, 1,23-43. - 牧野 直道 氏 (ベネッセ教育総合研究所)
牧野直道⽒は,本学会和⽂誌にカテゴリカルデータの因⼦分析に関する優れたレビュー論⽂を記しています.そこでレビューされる研究の中でも,計算機統計学の国際誌に公刊されたMakino(2015)は,重要な位置を占めています.また,最近では,計算機統計学に関連する⼼理統計学の国際トップ誌に公刊されたMakino (2022)では,新たな展開を⾒せています.さらに,論⽂だけでなく,共著の著書Mori, Kuroda, & Makino (2016)は,計算機統計学の発展に寄与する書籍として評価され奨励賞に値すると考 えられる.
Makino, N. (2015). Generalized data-fitting factor analysis with multiple quantification of categorical variables. Computational Statistics, 20, 279-292
牧野直道 (2019). ⾮計量因⼦分析における近年の発展. 計算機統計学, 33, 135-146.
Makino, N. (2022). Rotation in correspondence analysis from the canonical correlation perspective. Psychometrika (印刷中・オンライン公開済)
Mori, Y., Kuroda, M., & Makino. N. (2016). Nonlinear principal component analysis and its applications. Springer. - 万 可 ⽒ (和歌⼭県⽴医科⼤学)
万可⽒は,和⽂誌に「治療効果が顕著なサブグループを抽出するための境界内平均⽣存時間に基づく⽣存時間 Bump Hunting 法の開発」があり、またJJSDに” Hybrid adaptive index model for binary response data”を記しています.以上の業績により,万 可⽒を奨励賞に推薦いたします.
Ke Wan, Kensuke Tanioka, Hiroyuki Minami, Masahiro Mizuta & Toshio Shimokawa (2021). Hybrid adaptive index model for binary response data. Japanese Journal of Statistics and Data Science volume 4, 299–315.
万可・⾕岡健資・南弘征・下川敏雄・⽔⽥正弘 (2020). 治療効果が顕著なサブグループを抽出するための境界内平均⽣存時間に基づく⽣存時間 Bump Hunting 法の開発.計算機統計学, 33, 1,pp.1-28.
2020年度
日本計算機統計学会賞
- 石橋 雄一 氏 (株式会社スタットラボ)
本学会の創立初期より,本学会の管理・運営に深く携われ,今日に至るまで評議員・理事・監事などの役員を歴任されている.この間,1988 年度第2回大会では,日本電気工業技術短期大学と日本電気福岡ビルを衛星通信で結ぶ2会場同時開催の副実行委員長,2015 年度沖縄科学技術大学(OIST)で開催された30周年記念国際集会では実行委員長,2009~2012 年度には副会長,2013~2014 年度には会長を務められ,本学会の普及・発展に著しい貢献をされてきた.こうした多大な功績が認められ,1989 年及び2015 年には学会賞(貢献賞)を受賞されるとともに2015 年にはフェローの称号を授与されている.また,研究面では,長年,統計ソフトウェアの研究開発に従事され,最近は画像データとテキストデータによる病理情報データベースと診断支援システムの構築について研究されている.このように,本学会及び計算機統計学の発展に著しく貢献されており,日本計算機統計学会賞に受賞にふさわしいと認められました。 - 水田 正弘 氏 (北海道大学)
本学会の創立初期より本学会の管理・運営に深く携われ,これまで今日に至るまで評議員・理事・監事などの役員を歴任されている.また,1992 年度第6 回大会では,実行委員長を務められるなど,大会運営についても多大な貢献をされてきた.2007~2010 年度には副会長,2011~2012 年度には会長を務められ,本学会の普及・発展に著しい貢献をされてきた.こうした多大な功績が認められ,2015 年には本学会のフェローの称号を授与されている.また,研究面においても本学会で論文賞を受賞されており,また大規模データの解析技術の開発に関しても先駆的に取り組まれ,本学会を含む関連学会に多大な貢献をされた.このように本学会及び計算機統計学の発展に著しく貢献されており,日本計算機統計学会賞に受賞にふさわしいと認められました。
論文賞
- 高橋 佳苗 氏 (大阪市立大学)
対象論文:
Takahashi, K. & Yamamoto, K. (2020): A non-inferiority test and sample size determination for comparing two predictive values of diagnostic tests. Communications in Statistics: Case Studies, Data Analysis and Applications, 6, 109-122.
Takahashi, K. & Yamamoto, K. (2019): An exact test for comparing two predictive values in small-size clinical trials. Pharmaceutical Statistics, 19, 31-43.
Takahashi, K. & Yamamoto, K. (2018): The performance of randomization methods in consideration of prognostic factors for small-size clinical trials: a simulation study. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, 30, 65-74.
生物統計学分野における種々の実課題を解決するために,数理的なアプローチに基づいたいくつかの新規の手法を開発し,すべてシミュレーションを通して性能が評価され,また実データ解析を通してその有用性も検証され,実際の臨床試験で使用できるようプログラム開発等も行っており,計算機統計学にも大きく貢献する論文であると評価されました.
奨励賞
- 石井 晶 氏 (東京理科大学)
高次元データ分析の分野で活躍されており,強スパイク構造の下での多変量解析手法に関する以下の優れた論文を発表されている.質の高い結果であり,計算機統計学の水準向上へ著しく貢献する論文であると評価されました.
Ishii, A., Yata, K.& Aoshima, M (2019). Inference on High-Dimensional Mean Vectors under the Strongly Spiked Eigenvalue Model., Japanese Journal of Statistics and Data Science 2, 105-128
2019年度
優秀賞
- 星野 崇宏 氏 (慶応義塾大学)
同氏はマルコフ連鎖モンテカルロ法を中心とする計算機ベイズ統計学・計量経済学・心理統計学における多数の優れた論文を,本学会の欧文誌 (Mitsuhiro & Hoshino (2020) Japanese Journal of Statistics and Data Science; Igari & Hoshino (2017) Journal of the Japanese Society of Computational Statistics) および統計学,計算機統計学や関連分野の国際誌 (Hoshino (2013) JASA; Hoshino (2007) Psychometrika; Hoshino, Kurata,& Shigemasu (2006) Psychometrika; Kato & Hoshino (2020) Annals of the Institute of Statistical Mathematics; Miyazaki, Hoshino, & Bockenholt (2020) Journal of Business and Economic Statistics; Igari &Hoshino (2018) Computational Statistics and Data Analysis; Miyazaki & Hoshino (2009) Psychometrika; Miyazaki, Hoshino, Mayekawa, & Shigemasu (2009) Psychometrika) などに公刊され,計算機統計学とその社会科学における応用研究の水準向上に著しく貢献された。
論文賞
- 山口 祐介 氏 (アステラス製薬株式会社) ・丸尾 和司 氏 (筑波大学)
本学会の欧文誌に掲載された下記の論文が対象である。
Yamaguchi, Y., & Maruo, K. (2019). Bivariate beta-binomial model using Gaussian copula for bivariate meta-analysis of two binary outcomeswith low incidence. Japanese Journal of Statistics and Data Science, 2,347–373.
本論文では,低頻度カウントデータのメタ・アナリシスのために,ガウス型コピュラを用いた2変量ベータ二項分布モデルが提案されている。さらに,シミュレーションによってその挙動が確認され,医学データを用いて,有用性が例証され,計算機統計学に大きく寄与する論文と評価されました。
奨励賞
- 分寺 杏介 氏 (東京大学)
本学会の欧文誌に公刊された Bunji & Okada (2019) は,反応時間もモデルに組み込んだ項目反応理論の優れた論文であり,本学会シンポジウムでも優れた口頭発表をしている (分寺・岡田,2017,2018)。その他,Behaviorresearch methods,日本テスト学会誌や,行動計量学の諸誌に,テストデータの計算機統計学の優れた論文を公刊しており,今後の研究が奨励されます。
Bunji, K., & Okada, K. (2019). Item response and response time model for personality assessment via linear ballistic accumulation. Japanese Journal of Statistics and Data Science, 2, 263–297.
分寺杏介,岡田謙介 (2018) Thurstonian IRT におけるパラメータの不変性について.日本計算機統計学会第32回シンポジ ウム.
分寺杏介,岡田議介 (2017) 反応時を利用する新たな項目反応モデ ルの提案 ― Linear Ballistic Accumulation を用いた効率的な推定法 ―.日本計算機統計学会第31回シン ポジウム.
ソフトウェア賞 (A) 学術部門
- 栗原 考次 氏 (岡山大学) ・石岡 文生 氏 (岡山大学) ・楫西 将司 氏 (岡山大学)
ソフトウェア名:EcheScan
著作者名:栗原考次・石岡文生・楫西将司
分野・内容:分野:空間統計学
下記の本学会欧文誌に,エシェロン解析,および,エシェロン・スキャンの優れたアルゴリズムが提案され,それらに基づくソフトウェアが R 及び Shiny によって実装され,公開された。本ソフトウェアは,計算機統計学の発展に大きく寄与するものと認められました。
Japanese Journal of Statistics and Data Science, Spatial and temporal clustering based on the echelon scan technique and software analysis, 2020, https:/doi.org/10.1007/s42081-020-00072-1
貢献賞
- 冨田 誠 氏 (横浜市立大学)
同会員は,釧路での日本計算機統計学会第29回シンポジウムを実行委員長として成功させ,シアトルでの本学会30周年記念国際研究集会を,Executive Secretary として主導した。また,その他,多くの大会の実行委員を務め,さらに,昨年は,若手奨励理事の中心として,京都・嵐山での2019年度若手セミナーを成功させるなど,本会の発展への多大な貢献が認められました。 - 小木 しのぶ 氏 (株式会社NTTデータ数理システム)
日本計算機統計学会第33回大会の実行委員長として,同シンポジウムを準備・開催し,特に,そのシンポジウム内で,「データサイエンスと女性の活躍」と題したパネルディスカッションの企画・座長をして,成功させるなど,本会の発展への多大な貢献が認められました。
2018年度
日本計算機統計学会賞
- 佐藤 義治 氏 (北海道大学名誉教授)
クラスター分析およびその関連分野を中心として,計算機統計学に関する独創的な研究を推進してきた。これらの成果は,本学会の各論文誌を含む多くのジャーナルで公表されている。また,2009年に上梓された「多変量データの分類-判別分析・クラスター」(朝倉書店)は,当該分野における代表的な成書のひとつである。これらの学術的な成果に加え,本学会において,1993~2000年度にわたって和文誌編集理事を務められ,LaTeXによる編集作業を導入されるなど,今日の形態の礎を築かれた。また,第6回大会,第10回シンポジウムでそれぞれ実行委員長を務められたほか,評議員,監事も歴任され,本学会への貢献度は極めて高い。以上のとおり,計算機統計学に係る研究および本学会の運営に著しく貢献され,日本計算機統計学会賞の受賞にふさわしいと考えられます。
- 松原 義弘 氏 (医学統計研究会)
塩野義製薬株式会社解析センターに長きにわたり勤められ,医学データ解析プログラムの開発などを通じて,計算機統計学ならびに医学統計学の発展に多大な貢献をされました。同社退職後は(公財)先端医療振興財団・臨床研究情報センターに勤められ,臨床研究の情報管理や支援などに携わられました。現在は特定非営利活動法人・医学統計研究会に所属され,統計相談・技術指導,セミナー・シンポジウムの企画などを通じた医学統計学の啓蒙・普及のための活動などに精力的にあたっておられます。本会では和文誌「計算機統計学」への論文掲載,また2001年~2004年に副会長を務められたのをはじめ,理事・評議員を歴任されるなど,本会の発展に大きく貢献されました。2008年に第22回シンポジウムの実行委員長を務められ,学会賞(貢献賞)を受賞されています。以上のとおり,本学会ならびに計算機統計学の発展に著しく貢献され,日本計算機統計学会賞の受賞にふさわしいと考えられます。
優秀賞
- 兵藤 昌 氏 (大阪府立大学)
多変量推測統計学およびモデル選択に関する優れた多数の論文を,本学会の欧文誌,および,計算機統計学や関連分野の国際誌Journal of Multivariate Analysis, Communication in Statistics-Theory and Methods, Journal of Statistical Planning and Inferenceなどに公刊され,計算機統計学の水準向上に著しく貢献された。
論文賞
- 石岡 文生 氏 (岡山大学) ・川原 純 氏 (京都大学) ・水田 正弘 氏 (北海道大学) ・湊 真一 氏 (京都大学) ・栗原 考次 氏 (岡山大学)
本学会の欧文誌における特集「Computational Statistics and Machine Learning」に公刊された下記の論文は,空間統計学の優れた論文であり,計算機統計学の発展に大きく寄与するものである。
・Ishioka, F., Kawahara, J., Mizuta, M., Minato, S., & Kurihara, K. (2019). Evaluation of hotspot cluster detection using spatial scan statistic based on exact counting. Japanese Journal of Statistics and Data Science, 2, 241-262. - 下川 朝有 氏 (東京理科大学) ・宮岡 悦良 氏 (東京理科大学)
本学会の欧文誌に公刊された下記の論文は,一般化線形モデルに関する優れた論文であり,計算機統計学の発展に大きく寄与するものである。
・Asanao Shimokawa & Etsuo Miyaoka (2019). Application of the bootstrap method for change points analysis in generalized linear models. Japanese Journal of Statistics and Data Science, 1, 413-433
奨励賞
- 光廣 正基 氏 (株式会社日経リサーチ)
企業で統計に関わる実務の仕事をしながら,下記のように,本学会の欧文誌や計算機統計学の国際誌に優れた論文を出版し,今後の研究が奨励されます。
・Mitsuhiro, M., & Yadohisa, H (2018). A unified representation of simultaneous analysis methods of reduction and clustering. Japanese Journal of Statistics and Data Science, 1, 393-412.
・Mitsuhiro, M., & Yadohisa, H (2015). Reduced k-means clustering with MCA in a low-dimensional space. Computational Statistics, 30, 463-475. - 阿部 興 氏 (名古屋大学)
離散変数の確率モデルに基づく有用な解析手法を研究開発し,下記のように,本学会の和文誌に優れた論文を出版し,今後の研究が奨励されます。
・阿部 興・鎌倉稔成 (2018). 窓打ち切りされた観測データの交代再生イベントのモデルとパラメータの推定方法および推定量の比較.計算機統計学, 31, 1-15.
・阿部 興・その他 (2018). 比例ハザード性を仮定した混合分布による購買履歴データの分析.計算機統計学, 31, 37-47.
・阿部 興・その他 (2016). 窓打ち切り状況下での交代再生過程のパラメータの最尤推定.計算機統計学, 29, 133-146.
貢献賞
- 佐藤 耕一 氏 (株式会社タクミインフォメーションテクノロジー)
本学会の第32回シンポジウムを滋賀大学で開催するなど,本学会の発展に大いに貢献された。
2017年度
日本計算機統計学会賞
- 垂水 共之 氏 (岡山大学名誉教授)
長年にわたり統計学の教育・研究に携わられています。大型計算機上の統計プログラムパッケージの開発や移植にはじまり,著書「パソコン統計解析ハンドブック」シリーズを通してパソコン上で稼働する統計ソフトウェアの開発や,著書「Lisp-Statによる統計解析」に代表されるように統計ソフトウェアの発展にも多大な貢献をされました。また,垂水先生の指導を受けた多くの研究者が大学や企業等で活躍し,また彼らによる多数の論文が本学会の雑誌をはじめとする学術誌に掲載されています。日本計算機統計学会には,1986年10月の学会創立より深く携わられ,長きにわたり理事・評議員を,1995~1998年度には副会長を,2003~2004年度には会長を務められ,2001年度には第15回大会委員長を務められました。以上のとおり,本学会ならびに計算機統計学の発展に著しい貢献をされました。
- 道家 暎幸 氏 (東海大学名誉教授)
多重比較,特に群逐次検定の分野で研究を推進されております。本学会の学会誌を中心に統計科学の学術誌に多くの論文を公刊されています。さらに,主要著書の「はじめての統計学」,「確率統計序論」,「多変量解析序論」は,明解な優れた教科書であり,統計学の教育に寄与されています。本学会では1993年から現在まで評議員を通算12期,広報理事(1995-2000),渉外理事(2003-2008),および,将来計画理事(2009-2010)と,いくつもの理事も務められ,第19回大会(2005年, 松本市)実行委員長を始め,第27回シンポジウムや第33回大会の開催にも実行委員として深く関わり,学会事業推進に多大なる貢献を果たされてこられました,以上の通り,本学会の初期から,更に現在・未来にまで続けて,本学会への並々ならぬ御尽力を賜っておられることは多くの学会員の周知であります。
論文賞
- 川野 秀一 氏 (電気通信大学)
本学会誌に公刊された下記の3つの論文,および,本学会に関係する国際学術誌に公刊された諸論文は,スパース推定による統計モデリングに関する優れた研究業績であり,計算機統計学の発展に大きく寄与するものです。
・Kawano, S., Hoshina, I., Shimamura, K., & Konishi, S. (2015). Predictive model selection criteria for Bayesian lasso regression. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, 28, 67-82.
・野崎俊貴・木村拓海・川野秀一 (2017).スパース推定に基づく適応正則化オンライン学習の特徴選択問題. 計算機統計学, 29, 117-131.
・加藤駿典・川野秀一 (2017). Fused Lassoに基づくスパース順序ロジットモデリング.計算機統計学, 30, 3-16.
奨励賞
- 篠崎 絢 氏 (東京理科大学)
本学会誌に公刊された下記の論文は,数学的水準の高い多変量推測統計学の優れた研究業績であり,今後の研究が奨励されます。
・Shinozaki, A., Hashiguchi, H., & Iwashita, T. (2018). Distribution of the largest eigenvalue of an elliptical Wishart matrix and its simulation. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, 30(2), 1-12. - 永沼 暁 氏 (九州大学)
本学会誌に公刊された下記の2つの論文は,計算機統計学的手法の考案によって現代社会の重要問題の解決を目指した優れた研究業績であり,今後の研究が奨励されます.
・永沼 暁・大草孝介 (2017). マイクロ波ドップラーセンサーを用いたモデルベースの転倒状態推定に関する研究.計算機統計学, 30(1), 17-30.
・永沼 暁・大草孝介 (2017). 複数業務を行う窓口のサービス時間に着目した平均待ち時間の改善に関する研究.計算機統計学, 30(1), 43-50.
貢献賞
- 酒折 文武 氏 (中央大学)
本学会の新たな企画であった若手合宿セミナーの初回を開催するにあたり,その企画・運営を中心となって担いセミナーを成功させ,本会の発展に多大な貢献をされました。 - 下川 敏雄 氏 (和歌山県立医科大学)
本学会の2015年の第29回大会に引き続き2017年の第31回シンポジウムと,短期間に2回の実行委員長を務められ,本会の発展への多大な貢献が認められました。 - 西尾総合印刷株式会社
長きにわたって本学会欧文誌“Journal of the Japanese Society of Computational Statistics” の印刷・出版に携わり,本学会の水準向上ならびに計算機統計学の普及・発展に多大な貢献をされました。
2016年度
日本計算機統計学会賞
- 魚井 徹 氏 (魚井技術士事務所)
1997年以来,日本計算機統計学会の理事・評議員を歴任し,とくに2005-2006年度には会長を務められ,本学会および計算機統計学の発展に大きく貢献されました。また,長年にわたり日本製薬工業協会医薬品評価委員会の委員長,日米欧医薬品規制調和国際会議(ICH)プロジェクト委員会の委員長の要職を務められ,医薬品開発における統計科学の普及・発展に著しい貢献をされました。とくに,ICHE9ガイドライン「臨床試験のための統計的原則」では,日本の製薬企業の代表の一人として,本ガイドラインの策定と啓発に著しい貢献をされました。さらに,薬効評価研究会,日科技連臨床試験セミナー,Population Pharmacokinetics研究会,DIA統計ワークショップなどの活動の開設や運営に携わり,現在も継続されている統計研修や研究の基盤整備にも貢献されました。
- 白旗 慎吾 氏 (大阪大学名誉教授・同志社大学客員教授)
1974年から九州大学助手,1977年から2012年まで大阪大学講師・助教授・教授を務められ,さらに定年退職後も大阪大学非常勤講師や同志社大学客員教授を務められており,長年にわたり統計学の教育・研究に携わられています。白旗先生の指導を受けた多くの研究者が大学や企業等で活躍し,また彼らによる多数の論文が本学会の雑誌をはじめとする学術誌に掲載されています。日本計算機統計学会には,1986年10月の学会創立より深く携わられ,長きにわたり理事・評議員を,1999~2002年度には副会長を,2007~2008年度には会長を務められました。さらに,2001年には第15回シンポジウム実行委員長を,2008年には本学会などが主催した国際会議IASC2008の国内組織委員長を務められました。1994年には文献賞を受賞されています。以上のとおり,本学会ならびに計算機統計学の発展に著しい貢献をされた。
優秀賞
- 小笠原 春彦 氏 (小樽商科大学)
漸近展開を始めとした推測統計学に関する優れた多数の論文を,本学会の欧文誌,および,計算機統計学や関連分野の国際誌Computational Statistcs & Data Analysis, Journal of Multivariate Analysis, および, Psychometrikaなどに公刊され,計算機統計学の水準向上に著しく貢献された.
論文賞
- 下川 敏雄 氏 (和歌山県立医科大学) ・辻 光宏 氏 (関西大学) ・後藤 昌司 氏 (特定非営利活動法人 医学統計研究会)
下川敏雄・辻光宏・後藤昌司による論文
「順序カテゴリカル応答に対する多変量適応型回帰スプライン法」(計算機統計学, 28巻2号, 121-136)
において提案された方法は,従来の比例オッズ・モデルおよび順序カテゴリカル応答に対するCART法に比べて予測精度に優れており,計算機統計学の発展に大きく寄与するものである.
奨励賞
- 阿部 寛康 氏 (京都大学)
Abe, H. & Yadohisa, H. (2016)「Automatic relevance determination in nonnegative matrix factorization based on a zero-inflated compound Poisson-gamma distribution」(Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, 29巻, 29-54)および国際誌のComputational Statisticsに印刷中の同氏の論文(DOI: 10.1007/s00180-016-0689-8)に見られるように,非負値行列分解の研究開発は奨励に値する.
貢献賞
- 足立 浩平 氏 (大阪大学)
2016年度イグ・ノーベル賞を受賞され,統計界の向上に大きく寄与した. - 河合 統介 氏 (ファイザー株式会社)
2016年11月に本学会の第30回シンポジウムを静岡県沼津市プラサヴェルデで開催するなど,本学会の発展へ貢献した.
2015年度
日本計算機統計学会賞
- 田中 豊 氏 (岡山大学名誉教授)
学会発足当初から本学会での発展に尽力され,初年度から長年に亘り評議員・理事として活躍されるとともに,1991-1992年度には副会長を務められました.また,本学会欧文誌の初代編集理事として1987年から1990年まで編集長を担当し,その後も編集委員として同誌の発展と向上に大きく貢献されました.国際的な計算機統計学への功績では,国際計算機統計学会,国際分類学会連合の役員を歴任し,2002-2005年国際計算機統計学会アジア支部(IASC-ARS)会長,2009-2011年国際計算機統計学会(IASC)会長の重責を担われています.また,日韓統計会議では,長年に亘り中心的な役割を果たしてこられました.
以上のように,長期に亘り計算機統計学に関わる研究・教育・学界活動を通じて,本学会のみならず,世界の計算機統計学界の発展に多大な貢献があったことが認められ,日本計算機統計学会賞を受賞されました。
論文賞
- 植木 優夫 氏 (久留米大学)
本会の論文誌に発表された論文
「Yoshinori Kawasaki and Masao Ueki. Sparse predictive modeling for bank telemarketing success using smooth-threshold estimating equations. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics. 28 (1), pp. 53-66, 2015」
は,smooth-threshold estimating equationsと呼ばれる,計算負荷の小さいスパース推定法を実データに適用し,その有用性を示した. - 廣瀬 慧 氏 (九州大学)
本会の論文誌に発表された論文
「Kei Hirose, Yukihiro Ogura and Hidetoshi Shimodaira. Estimating scale-free networks via the exponentiation of minimax concave penalty. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics. 28 (1), pp.139-154, 2015」
を始めとして,当学会の欧文誌や国際的に著名な統計学の学術誌に,スパース多変量解析などに関する優れた論文を発表している. - 松井 秀俊 氏 (滋賀大学)
本会の論文誌に発表された論文
「Hidetoshi Matsui. Sparse regularization for bi-level variable selection. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics. 28 (1), 83-103, 2015」
を始めとして,当学会の欧文誌や国際的に著名な統計学の学術誌に,関数データ解析やスパース推定に関する優れた論文を発表している.
貢献賞
- 石橋 雄一 氏 (株式会社スタットラボ)
2015年10月に,本学会の30周年記念国際研究集会を沖縄科学技術大学院大学で開催し,本学会への貢献が認められた.
2014年度
日本計算機統計学会賞
- 後藤 昌司 氏 (特定非営利法人 医学統計研究会)
日本計算機統計学会には,1986年の学会創立より深く携わられ,長きに渡り理事・評議員を務められるとともに,1999年〜2000年度には会長を,2001年の本会主催の国際会議ICNCB(ISIサテライト)では実行委員を務められるなど,本会の普及・発展に著しい貢献をされました.また,特定非営利活動法人・医学統計研究会を設立された後も,医学統計学に関するシンポジウムやセミナーの主催,臨床研究や臨床試験に関する統計相談・技術指導などを通じ,医学統計学の啓蒙・普及のための活動を行っています.さらに,後進のご指導に精力的にあたられ,本会並びに計算機統計学の発展に著しい貢献をされています.以上のことから,今回新たに設けられた日本計算機統計学会賞の受賞に最もふさわしいと認められます.
論文賞
- 橋口 博樹 氏 (東京理科大学)
本会の論文誌に発表された論文
「加藤仁志,橋口博樹:固有値分布のカイ二乗近似と母固有値の信頼区間の構成.計算機統計学 27巻1号(p.11-28),2014」
は,自由度の異なるカイ二乗分布の積により新たな固有値分布の近似式を提案し,この分野に大きく貢献した. - 林 賢一 氏 (慶應義塾大学)
本会の論文誌に発表された論文
「Kenichi Hayashi. Bias reduction in estimating a concordance for censored time-to-event response. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics; 27(1), pp.1-16, 2014」
は,交差検証法の考えに基づき,バイアスの小さいAUC測度の推定法とそのアルゴリズムを考案して,その有用性をシミュレーション研究によって確認している.推定法の導出は数学的にエレガントであり,考察は,日本計算機統計学会の発展に寄与するもので,生物統計学への貢献も多大と評価される.
奨励賞
- 下川 朝有 氏 (東京理科大学)
本会の論文誌に発表された論文
「Asanao Shimokawa et al. Construction of regression tree on interval-valued symbolic variables. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics; 27(1), pp.61-79, 2014」
は,区間データに対するCART法の拡張を試みた意欲的な論文であり,今後の研究開発の進展が期待される.
貢献賞
- 大槻 成章 氏 (株式会社クレハ分析センター)
2014年11月に沖縄で開催された第28回シンポジウムの実行委員長として,多大な貢献が認められ,多くの発表演題,参加者を集めて盛大なシンポジウムとすることができた.
2013年度
奨励賞
- 保科 架風 氏 (中央大学)
本会の論文誌に発表された論文
Bayesian lasso によるスパース回帰モデリング.計算機統計学, 第25巻 第2号, 2012
が計算機統計学の発展に寄与し優秀と認められた. - 高橋 翔 氏 (千葉大学)
本会の論文誌に発表された論文
Multiple comparison procedures for high-dimensional data and their robustness under non-normality. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, Vol.26, No.1, 2013
が計算機統計学の発展に寄与し優秀と認められた.
2012年度
優秀賞
- 村上 秀俊 氏 (防衛大学校)
本学会論文誌掲載論文
Hidetoshi Murakami: A max-type Baumgartner statistic for the two-sample problem and its power comparison. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, Vol.25, No.1, pp. 39-49 (2012)
を含む優れた論文を発表し,統計的仮説検定の分野において,計算機統計学に対する多大な貢献が認められた.
奨励賞
- 五十川 直樹 氏 (ファイザー株式会社)
本会の論文誌に発表された論文
五十川直樹・坂本亘・後藤昌司:Bayes流予測デル診断法の性能評価.
計算機統計学, 第25巻 第1号, 2012
が計算機統計学の発展に寄与し優秀と認められた. - 川﨑 洋平 氏 (国立国際医療研究センター)
本会の論文誌に発表された論文
Youhei Kawasaki & Etsuo Miyaoka: On confidence intervals for P (X < Y ). Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, Vol.23, No.1, pp.1-12, 2010
が計算機統計学の発展に寄与し優秀と認められた.
ソフトウェア賞(開発部門)
- (株)数理システム Text Mining Studio
同ソフトウェアは,テキストマイニングに関する多様な機能,使いやすいユーザインタフェース,他製品との連携機能などを合わせもつ優れた製品であることが,本学会での展示や講演などを通じて広く認められた.
2011年度
貢献賞
- 山下 浩 氏 (株式会社数理システム)
役員・評議員を歴任され,特に2009年・2010年には会長として,企画・運営に尽力されるなど,本会の発展に多大な貢献をされた. - 文 勝浩 氏 (釜山外国語大学校)
Joint Meeting of the Korea-Japan Conference of Computational Statistics and the 25th Symposium of Japanese Society of Computational Statistics(第25回シンポジウム)の企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされた.
奨励賞
- 大草 孝介 氏 (中央大学理工学部)
本会の論文誌において発表された下記論文
大草孝介・鎌倉稔成・村上秀俊:動画像に基づく移動オブジェクトの大きさに関する統計的レジストレーション : 歩行動画像への応用.計算機統計学,第23巻 第2号,97-111,2011
大草孝介・鎌倉稔成:移動体の大きさの変動を考慮した歩容解析のための動作パラメータ・移動速度変動の推定. 計算機統計学, 第24巻 第2号, 2012
が計算機統計学の発展に寄与し優秀であると認められた.
2010年度
貢献賞
- 前田 博 氏 (株式会社ベルシステム24)
日本計算機統計学会第24回シンポジウムの企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされた.
奨励賞
- 永久保 太士 氏 (Asubio Pharmaceuticals, Inc.)
本会の論文誌において発表された
永久保太士・後藤昌司:順位に基づく経時対応データの解析. 計算機統計学, 第22巻 第2号, 109-129, 2010
が計算機統計学の発展に寄与し優秀であると認められた.
ソフトウェア賞
- 「科学の道具箱」製作チーム
田村義保(代表者, 統計数理研究所),酒折文武(中央大学),竹内光悦(実践女子大学),西村圭一(国立教育政策研究所),渡辺美智子(東洋大学),深澤弘美(東京医療保健大学)
同チームにより開発された一連のデジタル教材は,内容や実用性など統計学習支援教材としてきわめて優れており,計算機統計学の発展に大きく寄与するものと認められた.
2009年度
貢献賞
- 田中 豊 氏 (南山大学)
長年にわたり本会の評議員・理事,欧文誌編集委員長,またIASC会長,同アジア支部会長などを歴任され,本会および計算機統計学の発展と普及および人材の育成に大きく貢献されました。
優秀賞
- 黒田 正博 氏 (岡山理科大学)
対象論文:Masahiro Kuroda, Michio Sakakihara: Accelerating the convergence of the EM algorithm using the vector ε algorithm, Computational Statistic & Data Analysis, Vol.51, Issue 3, 1549-1561
本論文は,EMアルゴリズムに対して安定性・柔軟性・単純性を損なわずに収束の速度を上げる ε-accelerated EMアルゴリズムを提唱し,数値検証により当アルゴリズムの妥当性と有用性を示したものです。計算機統計学におけるすぐれた内容として評価されます。
奨励賞
- 弘 新太郎 氏 (ファイザー株式会社)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
対象論文:弘新太郎,南弘征,水田正弘:相対射影追跡法の関数データへの拡張,計算機統計学,第21巻,第1-2号,15-28,2008
2008年度
貢献賞
- 松原 義弘 氏 (臨床研究情報センター)
2008年11月に開催された第22回シンポジウムの実行委員長としてその企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
ソフトウェア賞(開発賞)
- Jasp開発チーム(中野 純司 氏 (統計数理研究所),山本 由和 氏 (徳島文理大学),小林 郁典 氏 (徳島文理大学),藤原 丈史 氏 (東京情報大学))
対象ソフトウエア:Jasp (Java based statistical processor)
本ソフトウエアは,柔軟なグラフィカルインタフェース,分散処理機能など多くの特徴を有する優れた国産の統計解析システムであり,フリーソフトウェアとして開発・公開することにより,計算機統計学の進展に寄与いたしました。
奨励賞
- 中村 智洋 氏 (東海大学,受賞時 国立情報学研究所)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
中村智洋・道家暎幸・山本義郎: 用量反応試験のための逐次型多重比較法の開発と比較研究.「計算機統計学」第20巻,第1-2号,33-47,2007
2007年度
貢献賞
- 上田太 一郎 氏 (三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社 データマイニング専門部長)
長年,統計学・データマイニングの普及活動を精力的に実施してきました。また,データマイニングに関する多数の著書を出版され,かつWebサイト・講演活動は高く評価されています。以上により,本会の発展,計算機統計学の普及と発展に大きく貢献されました。 - 千葉 弘 氏 (日本ニューメリカルアルゴリズムズグループ株式会社)
2007年11月に開催された第21回シンポジウムの実行委員長としてその企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
奨励賞
- 林 邦好 氏 (北海道大学)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
林 邦好,冨田 誠,田中 豊:主成分分析における軸の回転について.計算機統計学 19(2): 89-101, 2006
- 村上 秀俊 氏 (中央大学)
以下の欧文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
Hidetoshi Murakami: A k-sample rank test based on modified Baumgartner statistic and its power comparison. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics 19(1): 1-14, 2006.
2006年度
貢献賞
- Jae Chang Lee 氏 (高麗大学)
国際統計学会副会長,国際計算機統計学会会長として,国際学界において活躍され,計算機統計学の指導,育成,普及に多大の貢献をされるとともに,日本計算機統計学会5周年記念国際研究集会での招待講演など,本学会の水準向上にも貢献されました。 - 魚井 徹 氏 (EPSインターナショナル株式会社)
長年にわたり本会の評議員・理事を歴任され,とくに2005-2006年度には会長を務められるなど,本会の発展,計算機統計学の普及と発展および本学会の活動に大きく貢献されました。 - 日本計算機統計学会第20回シンポジウム実行委員会
(塚田良雄氏,正木朋也氏)(グラクソ・スミスクライン株式会社)
2006年10月に開催された第20回シンポジウムの実行委員長としてその企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
論文賞
- 足立 浩平 氏 (大阪大学)
以下の欧文誌への投稿論文が特に優秀であると認められました。
Kohei Adachi: Correct classification rates in multiple correspondence analysis.
Journal of the Japanese Society of Computational Statistics 17(1): 1-20, 2004
奨励賞
- 阿部 貴行 氏 (萬有製薬株式会社)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
阿部貴行,稲葉由之,岩崎 学:不完全データの統計解析手法とそのソフトウェアの比較.
「計算機統計学」,第18巻,2号,79-94, 2005.
- 原澤 寛浩 氏 (理化学研究所)
以下の欧文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
Norihiro Harasawa, Kaoru Fueda, Yutaka Tanaka: Sensitivity analysis in functional regression models for scalar responses.
Journal of the Japanese Society of Computational Statistics 18 (1): 61-73, 2005.
2005年度
貢献賞
- 古賀 正 氏 ((株)新日本科学)
2005年10月の第19回シンポジウムの実行副委員長としてその企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
奨励賞
- 酒折 文武 氏 (立教大学)
以下の欧文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
酒折文武:級内相関係数に関するパーミュテーションテストについて.
「計算機統計学」,第15巻,1号,47-61,2002.
- 下川 敏雄 氏 (山梨大学)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
下川敏雄・後藤昌司:データ適応型判別解析とその診断.
「計算機統計学」,第17巻,2号,87-108,2004.
2004年度
貢献賞
- 村田 悦子 氏 (エス・ピー・エス・エス(株))
2004年10月の第18回シンポジウムの実行委員長としてその企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
ソフトウェア賞(開発賞)
- 感度分析ソフトウェア SAMMIF 開発グループ
田中豊氏(南山大学:代表者),尾高好政氏(倉敷芸術科学大学),垂水共之氏(岡山大学),森裕一氏(岡山理科大学),山本義郎氏(東海大学),渡谷真吾氏(倉敷芸術科学大学)
本ソフトウェアは,さまざまな多変量解析の感度分析を行うために,4大学6名の研究者により開発されたフリーソフトウェアであり,感度分析の研究的・教育的な利用だけでなく,実地の場での実践的データ解析にも適用できる点で,優れたソフトウェアであることが認められました。
奨励賞
- 大門 貴志 氏 ((財)先端医療振興財団臨床研究情報センター)
以下の欧文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
Daimon, T. & Goto, M. (2003) : Optimum design of sampling times for inference of compartment models based on curvature. Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, 16(1), 23-38.
- 藤野 友和 氏 (福岡女子大学)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
藤野友和・垂水共之 (2003):
分割表における秘匿セルの簡易補完法及び,そのオンラインシステムへの実装について.
「計算機統計学」,第16巻,1号,31-41.
2003年度
貢献賞
- 松岡 淨 氏 (クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン(株))
2003年11月の第17回シンポジウムの実行委員長としてその企画・運営に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
- Harry M. Cullings 氏 ((財)放射線影響研究所)
欧文誌 “Journal of the Japanese Society of Computational Statistics” の編集委員として諸作業に尽力され,とくに英文のチェックで多大な貢献をされていることが認められました。
- 後藤 昌司 氏 (医学統計研究会)
長年にわたり本会の評議員・理事を歴任され,とくに1999-2000年度には会長を, 2001年には本会主催の国際会議 ICNCB の実行委員長を務められるなど,本会の発展に多大な貢献をされました。
- 上野 南海雄 氏 ((株)オージス総研)
2001~2002年度の会長を務められ,本会の発展に多大な貢献をされました。
ソフトウェア賞(開発賞)
- 大隅 昇 氏 (統計数理研究所・名誉教授)
テキスト型データ解析ソフトウェアWordMiner
本ソフトウェアは実務経験を反映させた設計指針に沿って産学協同により開発され,解析手法の透明性に優れている,定性情報の高度なデータ解析への要請に応えることが可能であるなどの点で,優れたソフトウェアであることが認められました。
- 株式会社 数理システム
汎用データマイニングツールVisual Mining Studio
本ソフトウェアは国産のデータマイニング・ソフトウェアであり,価格,手法の充実さ,インターフェースなどの点で,優れたソフトウェアであることが認められました。
奨励賞
- 藤澤 正樹 氏 (グレラン製薬(株))
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
藤澤正樹・馬場光正・坂本亘・後藤昌司 (2001):
有限区間における回帰直線の信頼帯の構成.「計算機統計学」第14巻第1号
2002年度
文献賞
- 齋藤 堯幸 氏 (東京工業大学)
「ランク回帰と冗長性分析―理論と応用―」(齋藤堯幸著,森北出版)
当文献は,縮小ランク回帰,正準回帰,冗長性分析等の手法をデータ解析の視点から解説し,理論的関連を総合的に位置づけ,さらに応用例を紹介したものです。計算機統計学における優れた研究として評価されました。
奨励賞
- 黒田 正博 氏 (岡山理科大学)
以下の2編の欧文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
Masahiro Kuroda and Zhi Geng (1999):
Minimum information updating with specified marginals in probabilistic expert systems.
Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, Vol.12, No.1.
Masahiro Kuroda, Zhi Geng, and Naoto Niki (2001):
Bayesian sequential learning from incomplete data on decomposable graphical models.
Journal of the Japanese Society of Computational Statistics, Vol.14, No.1.
- 竹内 光悦 氏 (立教大学)
以下の和文誌への投稿論文が優秀であると認められました。
竹内光悦・宿久洋・山口和範・渡辺美智子・浅野長一郎:
DLLSA: Dynamic Link Library を用いた統計解析ライブラリ.「計算機統計学」第13巻第2号.
2001年度
文献賞
- 杉本 知之 氏・後藤 昌司 氏 (大阪大学)
退化調整型ハザード・モデルとその推測.「計算機統計学」第12巻第2号.
当論文は,生存時間解析における新しいモデルとして,治癒個体を考慮した比例ハザード・モデル(退化調整型ハザード・モデル)とその推定方法を提唱し,数値検証により当モデルの妥当性と有用性を示したものです。計算機統計学における優れた研究として評価されました。
2000年度
貢献賞
- 大石 雅彦 氏 (ファイザー製薬(株))
2000年10月の第14回シンポジュウムを企画・運営し,多数の参加者を集め,本学会の発展に貢献されました。
- 川上 緑 氏 (前岡山大学環境理工学部)
1988年より,本会の学会事務局を担当され,本会の事務関係の諸作業に尽力され,本会の発展に多大な貢献をされました。
- 正法地 孝雄 氏 (福山大学,前広島大学)
1993-94年度,1995-96年度会長として会長をつとめられるとともに,評議員・理事等を歴任され,計算機統計学の普及と発展および本学会の活動に大きく貢献されました。
1999年度
貢献賞
- 山下 浩 氏(株式会社 数理システム)
計算機統計学の普及と発展に大きく貢献されるとともに,本学会への賛助・協力,また,1999年10月の第13回シンポジウム(大学生協会館:東京)では委員長として,本学会の活動に多大の寄与をされました。
奨励賞
- 宿久 洋 氏(鹿児島大学)
若手の研究者として,下記の論文をはじめとする研究が優秀と認められました。
Yadohisa,H., Niki,N. and Hashiguchi,H.: Dynamic MDS Methods for three-way asymmetric dissimilarity data. 欧文誌11-1, pp.41-54.
1998年度
貢献賞
- 三浦 武雄 氏(株式会社 日立製作所)
1997-98年度会長として本学会の発展に多大の貢献をされました。特に学会の将来計画に関して,現状の見直しおよび国際化の観点から尽力され,学会をさらなる発展・充実に導かれました。 - 田邊 昌志 氏(富士通アプリコ(株))
欧文誌“Journal of the Japanese Society of Computational Statistics“の組版,編集などの諸作業に率先して尽力されました。 - 大西・リンダ・ブレイス 氏
欧文誌“Journal of the Japanese Society of Computational Statistics“発行の諸作業に尽力されました。特に,英文のチェックに多大な貢献をされました。
奨励賞
- 塚田 真一 氏(中央大学)
若手の研究者として,下記の論文をはじめとする研究が優秀と認められました。
塚田真一・杉山高一:分散共分散行列の固有値ベクトルの検出に関する3つの統計量の漸近帰無分布と検出力の比較. 和文誌10巻1号,pp.19-34.
Tukada,S: Power Comparison of Hypothesis Testing for an Intermediate Latent Vector of Covariance Matrix.欧文誌10-1,pp.73-88.
1997年度
貢献賞
- 新村 秀一 氏(成蹊大学)
1995年10月の第9回シンポジュウム(東京都両国シティコア)の大会委員長として,企画・運営を行い,多数の参加者を集め,学会の発展に貢献をされるとともに,多年に渡り統計ソフトウェアの普及につとめ,分かりやすい著書を発表し,統計的データ解析の人口増加に寄与し,計算機統計学の発展・普及に多大な寄与をされました。 - 第11回日本計算機統計学会シンポジウム実行委員会(上坂浩之,西次男,西川正子,月田あづさ,栗原里恵,大柳英人 各氏)
1997年11月の第11回シンポジュウムを企画・運営し,多数の参加者を集め,本学会の発展に貢献されました。
優秀賞
- 高嶋 恵三 氏(岡山理科大学)
疑似乱数の一連の研究同氏の研究は特に優秀で,疑似乱数の一連の研究に卓越した業績をあげられ,当該分野の研究・発展に大きく寄与されました。
文献賞
- 濱崎 俊光 氏(ファイザー製薬)・後藤 昌司 氏(大阪大学)
「ベキ変換の変換尺度の不変化調整」(和文誌第9巻第1号掲載)当論文は,調整ベキ変換の性能に関して,理論的な研究とともに,事例とシミュレーションによる実証的な評価がなされており,計算機統計学における優れた研究として評価されます。
1996年度
貢献賞
- Dr. Alan B, Forsythe(AMGEN開発部長)
本学会第9回大会(琉球大学)の特別講演において,”Analysis of Covariance Using an Artificial Neural Network”の講演をされるなど,計算機統計学の発展および本学会に多大の寄与をされました。 - 井手 健一 氏(富士通大分システムラボラトリ社長)
計算機統計学の普及と発展に大きく貢献されるとともに,1993年10月の第7回シンポジウム(富士通大分システムラボラトリ)では委員長として,本学会の活動に多大の寄与をされました。 - 西 和彦 氏(アスキー杜長)
本学会の活動を理解され,本学会第9回大会(琉球大学)の特別講演において,”インターネットで社会はどう変わるか”の講演をされ,本学会に多大の貢献をされました。
1995年度
受賞者なし
1994年度
文献賞
- 白旗 慎吾 氏(大阪大学)
「Estimate of Variance of Wilcoxon-Mann-Whitney Statistic」(欧文誌,Volume 6 Number 2 (Special Issue) December 1993,1-10)ウイルコクソン・マンホイットニー統計量の分散の推定を研究し,コンピュータシミュレーションによりブートストラップ推定量がエフィシェントであることを示し,計算機統計学における優れた研究として評価されます。
1993年度
貢献賞
- 脇本 和昌 氏(元岡山大学)
本学会の設立に深くかかわり,そして5周年記念行事実行委員長,副会長,およぴ会長をつとめられ,計算機統計学の普及と発展に大きく貢献されました。 - Japan-America Institute of Management Science, Honolulu
本学会の5周年言記念行事である国際研究集会(1992年12月,米国ハワイ州)の開催に当たり,多大の貢献をされ本学会の発展ならびに国際化に寄与されました。
優秀賞
- 田中 豊 氏(岡山大学)
多変量解析における感度分析に関する研究同氏の研究は特に優秀で,多変量解析における感度分析などの分野で国際的に卓越した業績をあげられ,当該分野の発展に大きく寄与されました。
文献賞
- 中川 重和 氏(岡山理科大学),仁木 直人 氏(東京理科大学)
「Distribution of the sample correlation coefficient for nonnormal populations」(欧文誌,Volume 5 Number 1,1-19)当論文は相関係数の分布の高次の近似キュムラントの計算に関した研究成果を示し,計算機統計学会における優れた研究として評価されます。
ソフトウェア賞(開発賞)
- 大隅 昇 氏(統計数理研究所),矢島 敬二 氏(東京理科大学),石川 茂 氏(日科技研),片山 清志 氏(日科技研)
ソフトウェア「多次元統計解析システム JUSE-MDSA」当ソフトウェアは多次元統計解析のデータ解析法を提供するものとして操作性および出力結果の読みやすさ等ユーザの使い勝手がよく実用的であります。さらに,既に多くのユーザに利用されており,優れたソフトウェアとして評価されています。
1992年度
貢献賞
- 福田 善一 氏(富士通(株))
1991-92年度会長として本学会の発展に多大の貢献をされました。特に5周年記念行事であるハワイでの国際研究集会の開催にあたっては,陣頭に立って指揮をとられ,有意義な集会となるよう尽力されました。
1991年度
貢献賞
- 朝尾 正 氏((株)デイー・アンド・エーシステムズ)
発足以来,1987-88年度評議員および理事,89-90年度評議員および企画理事を歴任され,1989年11月の第3回シンポジウム(大阪府立労働センター)では委員長として,本学会の活動に多大の貢献をされました。 - 岸川 良一 氏(富士通(株))
発足以来,1987-88,89-90年度副会長および評議員,89-90年度学会賞委員長,91-92年度評議員および理事を歴任され,1991年5月の第5回大会(富士通関西システムラボラトリ)では委員長として,本学会の活動に多大の貢献をされました。 - 石塚 信秀 氏(川鉄システム開発(株))
発足以来,1987-88年度評議員および理事,89-90年度評議員および理事,91-92年度評議員および理事を歴任され,1987年10月第1回大会(川崎製鉄(株)広江研修所)では大会委員(川崎製鉄側責任者),1990年10月の第4回シンポジウム(幕張システムプラザ)では委員長として,本学会の活動に多大の貢献をされました。
1990年度
貢献賞
- 浅野 長一郎 氏(創価大学,元会長)
学会創立以来,会長として学会の基礎固めと発展に貢献されました。 - 宮本 優子 氏(富士通アプリコ(株))
会誌「計算機統計学」の組版,編集などの諸作業に率先して尽力されました。
文献賞
- 松尾 精彦 氏(大阪大学)
「一般化線形モデルにおけるPearsonカイ2乗統計量と偏分」(和文誌,第3巻第1号,55-72)一般化線形モデルでよく用いられるPearson残差と偏分残差を対比することから,このモデルの拡張と適応手法を体系的に省察し,その応用に触れたすぐれた総合研究であることが認められました。 - 田崎 武信 氏,財前 政美 氏,後藤 昌司 氏(塩野義製薬(株))
「最近の平滑化法とその応用」(和文誌,第2巻第1号,57-70)最近発展の著しい平滑化法について,著者が独自に開発した交替条件付き期待値(ACE)アルゴリズムを中心に,その周辺諸法を鋭く解剖し,実施。適用について省察したすぐれた総合研究であることが認められました。
1989年度
貢献賞
- 松永 昭 氏(川鉄システム開発(株))
- 石橋 雄一 氏(日本電気(株))
- 福田 善一 氏(富士通(株))
本学会の主旨をよく理解され,本学会の発展に大きく貢献された功績を称賛して,上記の3人の方々に贈られました。
優秀賞
- 大西 治男 氏(筑波大学)
Research System OEPP の研究開発独自に研究・開発されたソフトウェア・システム”Research System OEPP”が優秀であることを称賛して贈られました。
1988年度
受賞者なし