第3巻第1号 目次
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論文
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ヒトの身長に対する成長模型 金藤浩司・正法地孝雄
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誤差項に多変量t分布と混淆多変量正規分布を仮定した経時測定データの解析
山口和範
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視覚的操作によるデータ解析システムについて 水田正弘
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極値分布の吸引領域の決定方式 高橋倫也
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一般化線形モデルにおける「変換」について 田崎武信・後藤昌司
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総合報告
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一般化線形モデルにおけるPearsonカイ2乗統計量と偏分 松尾精彦
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ソフトウェア記事
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データ解析システム“S”の機能拡張 河合 徹
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統計アドバイザー・システムRS/Explore 務台哲郎
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SASシステムの最近動向 岸本淳司
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学術論文編集用ソフトウェアPubJr. 西川一成・石田種信
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S−PLUSの現状 水野宗久・田沢司
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SPSS−Xの現状 吉田克史
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学会活動記事
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日本計算機統計学会第3回大会報告 白旗慎吾
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第3回日本計算機統計学会シンポジウム報告 朝尾 正
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関連学会ニュース
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日韓共同統計学会議に参加して 丘本 正
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第47回国際統計会議(ISI)参加報告:計算機統計学関連の話題 松原義弘
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「データ解析および記号・数値知識学習」国際会議報告 尾高好政
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読者の広場
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近況 岩崎 学
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日本計算機統計学会によせて 安倍雅美
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大分統計談話会について 金澤孝志・衛藤俊寿
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タイ国のパソコン事情 山根芳知
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私と計算機統計学と薬理疫学 佐野修一
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編集委員会からのお知らせ
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執筆要項 編集委員会
ソフトウェア記事:募集要項・改訂 編集委員会
ヒトの身長に対する成長模型
金藤浩司, 正法地孝雄:広島大学 総合科学部
〒730 広島市中区東千田町1-1-89 (Tel. 082-241-1221)
ヒトの身長の成長に対して, 7個の未知な成長母数を含む非線形成長模型を新たに提案した. この成長模型をこれまでに提案されているあてはまりの良い Jolicoeur et al. 成長模型などの代表的な成長模型と比較した. ここでは資料として365人の日本人女性の出生時から成人までの身長の経年的な測定値を用い, 平均残差平方和や AIC などの観点から提案した成長模型の良さを示した. また, 個人の身長の経年的な測定値への成長模型のあてはめ計算には成長解析システム GASを使用した.
keyword{GAS, Growth model, Height, Nonlinear regression, Velocity curve}
誤差項に多変量t分布と混淆多変量正規分布を仮定した経時測定データの解析
山口和範:九州大学 大学院総合理工学研究科
〒816 福岡研春日市春日公園6-1 (Tel. 092-573-9611)
外れ値の混在が予想される場合の経時測定データの頑健な解析法を与える. 多くの場合, 誤差項は正規分布に従うと仮定されるが, 誤差項に対して正規分布より裾の重い分布を用いることで外れ値の影響は軽減される. 本論文では誤差項に多変量ε分布と混淆多変量正規分布を仮定した経時測定データの新しい解析法を提唱する. 解析の手順は, 考慮されるモデルについて EMアルゴリズムを適用し未知母数の推定を行い, AIC基準により最適なモデルを探すものである. 実際のデータヘの適用例によりこの手順の有用性を示す.
keyword{Analysis of repeated measurements, EM algorithm, Outlier, Scale mixtures of normal distributions}
視覚的操作によるデータ解析システムについて
水田正弘:北海道大学 工学部情報科学教室
〒060 札幌市北区北13条西8丁目 (Tel. 011-716-2111)
コンピュータおよびデータ解析の一般化に伴い, 初心者でも容易に利用できるようなコンピュータの操作環境の必要性が高まっている. とくに, グラフィクスやマウスなどを利用して, 対象を直接にとり扱うような感覚で操作をする視覚的ユーザ・インタフェースは有効な手段とされている. 情報処理の分野では, 視覚を利用してプログラムの作成やデータベースの検索を行う視覚的言語(Visual Langages)に関する研究が盛んになされている. 本稿では, 視覚的言語の成果を利用した視覚的な操作によるデータ解析システムについて考察する. また, アイコンやマウスを利用して, データの解析手順を視覚的に構成するパーソナル・コンピュータ上のシステムについて報告する. このシステムはデータ解析のための種々の処理を独立した過程(プログラム)として扱うことに特徴があるので, システム本体とこれらの過程とのインタフェースについても紹介する.
keyword{Data analysis system, Visual languages, User interface, Graphics}
極値分布の吸引領域の決定方式
高橋倫也:神戸商船大学 応用数学教室
〒658 神戸市東灘区深江南町5-1-1 (Tel. 078-453-2332)
この論文では, 分布が未知の母集団から得られた確率標本を利用して, その確率標本の最大値が従う漸近分布(極値分布)の型を決定する問題を考える, このとき, 極値分布の型を決定するための簡単な検定方式を提案する. 提案した検定方式による誤決定の割合をモンテカルロ・シミュレーションで調べ, さらに提案した方式を実際のデータに適用し, 従来の結果(Castillo, 1988)と対比・評価した. その結果, 提案した方式は従来の方式(Castillo et al.,1989)と比べて遜色ないことがわかった.
keyword{Extreme value distribution, Domain of attraction, Test of hypothesis}
一般化線形モデルにおける「変換」について
田崎武信:塩野義製薬(株) 解析センター研究室
〒553 大阪市福島区鷺洲5-12-4 (Tel. 06-458-5861)
後藤昌司:塩野義製薬(株) 解析センター
〒564 吹田市泉町1-22-41 (Tel. 06-384-1171)
keyword{Transformation, Generalized linear model, Box-Cox transformation, Statistical diagnosis}
一般化線形モデルにおけるPearsonカイ2乗統計量と偏分
松尾精彦:大阪大学 基礎工学部 数理教室
〒560 豊中市待兼山町1-1 (Tel. 06-844-1151)
Nelder & Wedderbum(1972)により提案された一般化線形モデル(Generalized linear models)は, 比率データに対するロジスティック線形モデルや分割表に対する対数線形モデルといった重要なモデルをその代表的なモデルとして含むように, 正規線形モデルを一般化したものである. この一般化に伴う理論上・計算上の複雑化が, 獲得した一般性に比べ軽微だったことも今日の一般化線形モデルの発展に大きく寄与しているといえる. その後, 正規線形モデルと同様の方向での拡張がなされ, また同様の手法が適用されてきているが, 正規線形モデルの場合に比べ理論展開の明快さ・厳密さに欠けるのが実情である. 数多くの場面で, このことは残差の問題として捉えることができる. つまり, 正規線形モデルでは残差が一意的に決定され, それが極めて有用であるのに対し, 一般化線形モデルではもはや同等の働きをする量が存在しなくなり, そのことにより生起する問題が数多くある. この報告では, 一般化線形モデルにおいてよく用いられるPearson残差および偏分(deviance)残差を比較検討することにより問題点を明確にし, 議論の厳密化をはかる.
keyword{Generalized linear models, Quasi-likelihood, Extended quasilikelihood, Diagnostics, Pearson chi-squared statistic, Deviance}
データ解析システム“S”の機能拡張
河合 徹:(株)アイザック
〒150 東京都渋谷区渋谷1-11-8 (Tel. 03-406-1645)
コンピュータ・ハードウェアの急速な発展により, 従来大型コンピュータでしか行えなかった複雑で膨大な量のデータ解析が, より下位のミニコン, ワークステーション等で実現できるようになった. UNIXワークステーション上で開発されたデータ解析システム"S"はそのためのソフトウェアの代表的な存在であり, ワークステーション上の統計ソフトウェアとして事実上の標準ともいえる地位にある. 豊富な実績をもつ"S"をより一層使いやすくするために行った機能拡張について紹介する.
統計アドバイザー・システムRS/Explore
務台哲郎:BBNソフトウェア(株)
〒102 東京都千代田区平河町1-3-13 菱進平河町ビル (Tel. 03-222-1951)
RS/Explore(以下, 単にExploreという)はRS/1をべ一スにした独自性の高い統計アドバイザー・システムである. BBN社のもつ統計ノウハウをシステム化したエキスパート・システムであり, 処理の進め方, 手法の選択, データの解釈などを道案内する. 本稿ではシステムの概要, 機能を紹介し, 事例としてホルモンの投与が人の体重や身長に与える影響を考察する. 最後にその他のRS/シリーズを紹介する.
SASシステムの最近動向
岸本淳司:SASソフトウェア株式会社
〒104 東京都中央区明石町6-4 ニチレイ明石町ビル (Tel. 03-5565-8381)
SASシステム・バージョン6の新機能のなかで, 計算機統計学上の興味を惹くと思われる事項を紹介する.
学術論文編集用ソフトウェアPubJr.
西川一成, 石田種信:(株)エルダ システム部
〒534 大阪市都島区片町2-2-48 (Tel. 06-352-9090)
学術論文, とくに自然科学系学術論文の執筆者は, 適当な文書編集システムの不足に悩まされている. 一般のワープロやパソコン用ワープロ・ソフトウェアでは, 執筆者の要求を十分に満たすことができない. ここに紹介するMS-DOSパソコン対応のぺ一ジ・レイアウト編集ソフトウェアPubJr. (パブジュニア)は, 数式や化学式・図形などを多用する自然科学系の文書作成に優れた能力を発揮する. 自然科学系の文書編集ソフトウェアで知られるTEXとの違いは, 文章データ以外にCADデータや図形データおよびイラスト・データが同時に扱えること, 編集結果をWYSIWYG(What You See Is What You Get)に修正・確認できることなどがあげられ, TEXよりも優れた文書作成環境を提供している. また, TEXに似た部分として, バッチ編集のための書式タグ変数がある. この変数にはTEXのマクロ定義に非常によく似た働きがあり, ぺ一ジ単位での自動編集を可能にし, WYSIWYGな手法だけに頼っているDTP(Desk-Top Publishing)に比べると格段の生産性が得られる. 編集結果は普通紙ぺ一ジプリンタだけでなく, 電算写植システムの出力機(写研/モリサワ/ライノタイプ)で高品位に出力できるので, 学術図書印刷の版下としても活用できる.
S−PLUSの現状
水野宗久, 田沢 司:(株)数理システム
〒160 東京都新宿区新宿2-5-3 AMビル6F (Tel. 03-358-1701)
1988年にAT & Tベル研究所の統計研究グループによって開発されたデータ解析用言語S(通称 NewS)を基本に, 統計解析機能, グラフィックス機能を強化し, ウィンドウ・システム・インターフェースを備えたデータ解析のための統合環境を提供するS-PLUS(Ver.2.3)を紹介する.
SPSS−Xの現状
吉田克史:エス・ピー・エス・エス(株)
〒160 東京都新宿区新宿2-1-11 御苑スカイビル (Tel. 03-350-5261)
世界中の利用者から支持されている汎用統計解析パッケージSPSS-Xおよびパソコン版SPSS/PC+についての最近の動向と日本国内での動きを紹介する.
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