第10巻第1号 目次
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会長就任にあたって
- 学会の更なる発展を期す 三浦武雄
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論文
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バリマックス回転の正準相関分析への応用 谷口るり子
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カテゴリカルデータ解析において各セルがパラメータ推定に与える影響力の指標 種市信裕・今井英幸・関谷祐里
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分散共分散行列の固有ベクトルの検出に関する3つの統計量の漸近帰無分布と検出力の比較 塚田真一・杉山高一
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総合報告
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日本における統計ソフトの過去・現在・未来 新村秀一
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ソフトウェア記事
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多次元尺度構成法における動的な表示法について 水田正弘・佐藤義治
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学会活動記事
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第10回日本計算機統計学会シンポジウム 佐藤義治
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10周年記念CD-ROM作成顛末記 垂水共之
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関連学会記事
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第51回ISIに参加して 山口和範
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第6回日本中国統計学シンポジウム報告 栗原考次
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第9回日韓統計会議参加報告 森 裕一
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読者の広場
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第11回日本計算機統計学会に参加して 金 鉉廷
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編集委員会からのお知らせ
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執筆要項 編集委員会
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ソフトウェア記事:募集要項 編集委員会
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会員募集 事務局
バリマックス回転の正準相関分析への応用
谷口るり子:大阪国際女子短期大学 国際文化学科
〒570-8555 守口市藤田町 6-21-57 (Tel. 06-902-0791(538))
因子分析では,
因子負荷行列の解釈を容易にするためにバリマックス回転がよく用いられる.
この回転は, 因子負荷行列を単純構造に近づけようとする. 本論文では,
バリマックス回転を正準判別分析に適用し,
正準判別変量に基づく判別空間の解釈を容易にすることを試みた. この場合,
回転の対象は, 群内分散を1とし,
さらに各変量の群内標準偏差をかけることによって2重に標準化された正準変量である.
まず, 人工的データを提示して,
この手法の説明とコンピュータ・プログラムのチェックを行った. つぎに,
9群62個体16変量の老人医療データとFisherのあやめのデータにこの手法を適用した.
keyword{Canonical variate, Factor analysis, Simple structure}
カテゴリカルデータ解析において各セルがパラメータ推定に与える影響力の指標
猪種市信裕:大帯広畜産大学畜産管理学科
〒080-8555 帯広市稲田町西2線11 (Tel. 0155-49-5618)
今井英幸:北海道大学大学院工学研究科
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目 (Tel. 011-706-6809)
関谷祐里:北海道教育大学釧路校
〒085-8580 釧路市城山1丁目15--55 (Tel. 0154-41-6161)
回帰分析ではあるデータが
回帰係数の推定に及ぼす影響を評価するために回帰診断が広く用いられている.
Andersen (1992)はセル確率が未知パラメータにより表現される
多項モデルのパラメータ推定において,
各セルが推定に与える影響力を評価するために
回帰診断におけるCook距離(Cook \& Weisberg, 1982)に類似した指標を提案した.
この指標は
セルの観測値が0であるという条件付分布のもとでの推定量を用いて
各セルがパラメータ推定に与える影響を評価するために,
統計モデル的な意味での解釈が難しい.
そこで本論文においては統計モデル的に意味のある影響力評価のための指標の
提案を行い, さらにその指標の近似指標を与えた.
keyword{Cook's distance, One step approximation, Parametric multinomial distribution}
尺分散共分散行列の固有ベクトルの検定に関する\newline3つの統計量の漸近帰無分布と検出力の比較
塚田真一:中央大学大学院理工学研究科
〒112-0003 文京区春日1--13--27
杉山高一:中央大学理工学部数学科
〒112-0003 文京区春日1--13--27
分散共分散行列の固有ベクトルに関する検定問題を考える. T.W.Anderson による検定統計量がよく知られているが, 本論文では, さらに2つの検定統計量を提案し, 各統計量について仮説の下で分布の漸近展開を導出した. また, これら3つの検定統計量を用いた検定の検出力を, いろいろな対立仮説のもとで計算機シミュレーションによって求め, 比較検討した. 提案した2つの統計量は, 対立仮説のある領域では Anderson による統計量よりも優れていることが解明された.
keyword{Principal component analysis, Simulation study}
日本における統計ソフトの過去・現在・未来
新村秀一:成蹊大学経済学部
〒180-8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1 (Tel. 0422-37-3594)
本稿では, 平成7年10月19日(木)から20日(金)の2日間, 東京両国の
住商情報システムで実施した第9回日本計算機統計学会シンポジウムの特別テーマ
「日本における統計ソフトの過去・現在・未来」に関して, その企画の意図, 発表に
関する講評, 発表を終えて今後何をすべきかに関して報告する.
特別テーマは, 2つの「特別講演」と, 3つの「統計ソフト」と1つの「統計教育」の合計
6つのセッションから構成され,
このほか, 「応用事例」と「アルゴリズム」という2つの一般セッションを併設
した. 「特別講演」のセッションでは日本における統計ソフトの過去を,
「統計ソフト」の
セッションでは主として商用統計ソフトウェアを中心にして現在を, 「統計教育」の
セッションでは今後の課題としての未来を議論できるよう配慮した
(第9回日本計算機統計学会シンンポジウム論文集, 1996 参照).
本稿では同シンポジウムの成果を踏まえて, 特別テーマ設定の意図, 発表内容の
概略, そして今後の課題の3点に分け報告します.
keyword{History of statistical softwares in Japan, Comparison of statistical softwares, Thema in future}
多次元尺度構成法における動的な表示法について
水田正弘:北海道大学大学院工学研究科
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目 (Tel. 011-706-6856)
佐藤義治:北海道大学大学院工学研究科
〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目 (Tel. 011-706-6804)
多次元尺度構成法(multidimensional scaling; MDS)は,
個体間の類似度, または, 非類似度データに基づき, 個体をユークリッド空間
等に配置して表現し, データに内在する構造を明らかにしようとする手法で
ある.
得られた空間配置をグラフィカルに表現する方法として, 散布図や対散布図が
使われることが多い. しかし, (非)類似度データを空間内で完全に表現できる
とは限らず, 通常, 原データと配置された点間距離との差(残差)が存在
する.
本報告では, 点の動きを利用したMDSの結果の表現手法を提案する. 本手法は
注目する個体をマウスで指定することにより, その個体と他の個体との(非)類
似度を, 対応する点間距離で表現できる. さらに, 非対称類似度データについても同
様に本手法を適用することができる.
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